実はすごい、唾液の持つチカラ
皆さん、こんにちは。
アストラムライン「白島駅」から徒歩5分の、くすのき歯科です。
唾液には、お口の中を守るためのチカラがたくさんあります。
今回は、縁の下の力持ち、唾液のはたらきについてご紹介します。
お口の中で大活躍!唾液のチカラ
唾液には、次のようなはたらきがあります。
・歯の再石灰化
食事をすると、お口の中のむし歯菌が糖分を分解して酸を発生させます。
この酸が歯のエナメル質を分解します。
この作用を「脱灰(だっかい)」といい、脱灰によってやがて歯はむし歯になってしまいます。
ですが、唾液に含まれるカルシウムには、分解されたエナメル質を修復する力があるため、すぐにはむし歯にならないのです。
この修復を「再石灰化」と呼びます。 ただし、再石灰化の作用は、プラーク(歯垢)を歯石にしてしまう作用もあります。
・お口を中性に保つ
お口の中は普段は中性ですが、食事をするとむし歯菌の発した酸によって酸性に傾き、歯のエナメル質を溶かす脱灰を起こします。
唾液は弱アルカリ性ですので、お口の中を中性に戻す作用があります。
つまり、唾液が分泌されることにより、食事後の歯の脱灰を防いで、再石灰化を促進してくれます。
・自浄作用と抗菌作用
お口の中に常に唾液が分泌されることにより、水で流すように歯に付着した汚れを落としてくれます。 また、唾液には抗菌物質が含まれているため、お口の中でむし歯菌などの細菌が繁殖するのをおさえてくれます。
唾液が少なくなる要因と対策
このように、唾液が分泌されることでお口の中は細菌から守られますが、加齢とともに唾液の分泌量は減ってきます。 また、「ドライマウス」の症状がある方も、唾液の分泌量が減っています。
唾液の分泌を促すためには「唾液腺マッサージ」が効果的です。
・耳の下から頬の間にある耳下腺
・顎の下にある顎下腺
・舌の直下にある舌下線
この部分をやさしくマッサージしていると、次第に唾液の分泌量が増えていきます。
毎日少しづつ行ってみましょう。
ブラッシングはプロのアドバイスがおすすめ
もちろん、唾液の力だけに頼っていては、歯はむし歯になってしまいます。
とくに唾液はプラークを歯石にしてしまうため、歯磨きでしっかりとプラークを取り除いていく必要があります。
お口の中、とくに歯並びは、人によって千差万別。
そのため、自分の磨きづらい部分を把握して、適切なブラッシングをすることが大切です。
また、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助グッズを併用すると、より汚れが落ちるように。
ご自分に合ったブラッシング方法や補助グッズの選び方・使い方は、歯科医院でアドバイスしてもらえるので、聞いてみるといいでしょう。
まとめ
このように、唾液にはお口の中を健やかに保つはたらきがあります。
だからといって、ケアをおこたるのは禁物。
しっかりと毎日の適切な歯磨きや定期的な歯科検診で、お口の健康を保っていきましょう。