親知らずに強い痛みや炎症が起こりやすい理由とは
顎に強い痛みや炎症、腫れなどが生じたら「親知らずが原因かも?」と思われる方も少なくありません。
それくらい親知らずというのは、顎の周囲にトラブルを引き起こしやすい奥歯といえます。
けれども、なぜ親知らずだけが異常を生じやすいのか、不思議に感じるものですよね。
そこで今回は、親知らずに強い痛みや炎症が起こりやすい理由を解説します。
親知らずは最後に生えてくる永久歯
第一大臼歯は6歳くらい、第二大臼歯は12歳くらいと、私たちの歯は生えてくる時期や順番がある程度決まっています。
その中で最も遅くに生えてくるのが第三大臼歯である親知らずです。
多くの人は、15歳前後に生えてくる奥歯で、その頃には歯がきれいに並ぶためのスペースが不足していることも珍しくありません。
その結果、親知らずが横や斜めに生えてきてしまうのです。
生え方の異常がもたらす悪影響
正常に生えている歯は、歯磨きしやすく、磨き残しも少なくなります。
一方、異常な生え方をしている親知らずは、歯面のすみずみまで歯ブラシを行き渡らせることが難しく、徐々に歯垢や歯石が堆積していくこととなります。
そうして歯が不潔になると、虫歯や歯周病のリスクが増大するのです。
抜歯適応が多くなる理由
上述したように、親知らずはそもそも虫歯や歯周病のリスクが高くなる傾向にあります。
それだけに、長期間に及ぶ根管治療などを実施するよりも、いっそ抜歯を適応した方がお口の健康に寄与することも珍しくないのです。
もちろん、親知らずもかけがえのない天然歯のひとつなので、可能な限り保存する方が良いといえます。
まとめ
このように、親知らずは萌出する時期や生え方の異常などから、強い痛みや炎症を引き起こしやすい傾向にあります。
そうした症状に悩まされないためには、まずしっかりとしたオーラルケアを実施しましょう。
それでも虫歯や歯周病のリスクを低下させることができない場合は、抜歯をすることもひとつの選択肢として考えることが大切です。